Gypsy Swing とは?
ジプシー・スウィングは時にマヌーシュ・スウィングと言われたりもします。マヌーシュとはフランス中部以北からベルギーにかけての地域に暮らしているジプシーのことです。

ドイツ方面のジプシー・スウィングにはまた別の名前がついているようです。すなわち、厳密に言えば「ジプシー・スウィングの一部にマヌーシュ・スウィングがある」ということらしいです。



ジプシー・スウィングとは、とある一人の天才ギタリストによって1920〜1930年代にかけて作り上げられたものであり、アメリカのスウィング・ジャズをヨーロッパ(特にはフランス)に持ち込み、従来のジプシー音楽と融合させたジャンルです。


Django Reinhardt (from Jacket of Guitar Genius )// © Django Reinhardt

そのギタリストこそ皆さんご存知のジャンゴ・ラインハルトなわけです。1910年にベルギーのリベルシーのジプシーに生まれ53年にフランスでなくなりました。

写真をよく見れば分かりますが18才のときに幌馬車の火事によって左手の薬指と小指の自由を失ってしまいました。

しかし、そのハンディキャップがあったからこそ、新しい独特のスウィングスタイル、ジプシー・スウィングを確立できたのだと言われています。

24才の時にヴァイオリニストのステファン・グラッペリと共にフランス・ホット・クラブ五重奏団を結成し、ヨーロッパのみならずジャズの本場アメリカでも確固たる地位を築いていくことになるのです。



Tchavolo Schmitt (from Jacket of Miri Familia )// © Jean Paul Kaiser

ジプシー系ジャズギタリストといえば、クリスティアン・エスクーデビレリ・ラグレーンチャボロ・シュミットなどが有名です。

あの、ジプシー・スウィング特有のギター(セルマー)を碁石のようなピックで弦が切れんばかりに弾く、熱く、そして情緒たっぷりの音楽は聴いている者を飽きさせません。




ジャンゴ・ラインハルト、ジプシー・スウィングに傾倒したマンドリニストといえばDavid Grisman, Will Patton, Kerry Williams, Sims Delaney-Potthoffなどがいます。


※ 上の文章では松山晋也さんの文章(Tchavolo Schmitt Miri Familia)を参考にさせてもらっています。